現実RPG
「いや、俺は、現実の世界から来たんだ。このゲームのクリアには、賞金1000万という金が積まれてる。欲に負けた俺は、どうやってゲームの世界に入ったかはわからねぇが、リタイア無しでゲーム参加となった」


これまでの経緯を、竜太に説明した。


「やっぱり……噂は、本当だったのか……」


「え?」


「拓馬。お前は、勘違いしている」


「何がだよ?」


「大魔法使い5人は数ヶ月前、アークデーモンと戦った。そのとき、あってはならない事に、アークデーモンに敗れてしまった。そのとき、5人は呪いを掛けられた。お前は、そのうちの1人。噂じゃ、リーダーの拓馬は、記憶喪失になったとか……」


「え?」


竜太の言っている意味が理解できない拓馬。


「どういう意味だよ?」


「つまり、お前が言う現実の世界ってのは、存在しない。それこそがアークデーモンに仕組まれた、呪いの記憶だろう。お前は、光魔法の拓馬だ」


「え?そんなわけ、あるかよ!」
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