僕と彼女と屍と…
「まぁ良い。ここはもう危険だ。さっさと逃げるぞ」

品田が机の上にあるアルコールの入ったランプとマッチを取る。

「お前はホウキで何とか頑張れ」
「この学校から出られるんですか?」
「さぁ?やってみなきゃ分からないな」

品田は軽々しく言う。

「今は三階だ。一階まで行くぞ…と言いたいところだがまだ学校に居る奴が居るかもしれないな。放送室に行くぞ」

品田がドアを開け周りを見渡す。

「よし、居ない。行くぞ」

二人は階段に向かう。
階段までそう距離は無い。

二人が階段に着くのと、屍が下から昇ってくるのは同じタイミングだった。
二人の動きが止まる。
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