僕と彼女と屍と…
少し気を抜いていた。

竜平は特に警戒をせず、ドアを開けてしまったのだ。

ドアの目の前には屍が立っていた。

「げ!」

屍が竜平を掴み、投げる。

竜平の体が廊下を走り、壁にぶつかる。
救急セットは何とか手放さずに済んだ。

屍がこちらに近付いてくる。
こっちに武器になりそうな物は無い。

竜平は壁を見る。
壁と思ってたのはドアみたいだった。
ドアには図書室と書かれている。

竜平は迷わずドアの中に入った。

図書室の中はやはり本しかなかった。
本だけだと対した傷も与えられないだろう。

竜平はなるべく屍から離れた位置の本棚の後ろに隠れる。
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