僕と彼女と屍と…
二人はそのまま奥の部屋へと向かう。
鍵はその男が持っていた。

「さぁて、兄ちゃん、これでも飲め」

男がテーブルの上から緑茶の缶を投げる。
確かに、学校から何も口に入れていない。
竜平は有り難くいただいた。

「にしても危ないところだったな?…ん?その制服は見た事あるな?学生か?」
「丸山高校の生徒です」

竜平はは急に頭痛がして頭を押さえる。

沢山の火。

泣き叫ぶ二人の大人。

さらに、それを見つめる無数の目。

怖い。

熱い。

痛い。

助けて…

助けてよ…
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