僕と彼女と屍と…
「っち!」

平山は素早く銃を抜くと男に向かって撃つ。
竜平もそれに習う。

相手が元は人間だなんて関係ない。
ただ、恐怖だけが竜平の引き金を引かせた。

男達は銃弾を受けて怯むが、確実にこちらに向かってくる。

「まずい!こっちだ!」

平山が叫び、走り出す。
竜平も慌ててそれに習う。

「俺は下に!お前は上に行け!直ぐに助けに行く!」

平山はそう叫ぶと階段に向かって走り出す。

後ろを振り向くと屍達も走って来ていた。
階段は目の前だ。

「良いか!必ず逃げ切れよ!」

平山はそう叫ぶと階段を降りて行った。
竜平は慌てて階段を上に上っていく。
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