スマイル☆
彼はぼそぼそと話し出した…


「俺は人と話すのが苦手やって、夏木は俺に話しかけたり
友達を作るきっかけをくれてん…


夏木は俺が好きなはずやのに…



駅で洋介と手をつないでた時は信じられへんかった…」



そっか〜
福山の想いを初めて知った…




彼は話し続けた…

「保健室で夏木に近づいて拒否られた時はもっと傷ついたし…

でも体育祭で落ち込んでる夏木を見て、ほっとけない自分がいたのもホント…

文化祭で俺に見せ付ける様なキスしたやろ?

洋介が憎らしくなった。そう洋介の関わる全てが憎らしくなってん…


靴箱で夏木がつまづいたことやスキーで止まらないとこを助けたのは偶然やったやん!

それって夏木と俺はなんかあるんかなって思ったり…」



ずっと目を反らして話してた福山はやっとあたしを見た …


「福山はあたしにとって片思いだった思い出の人やねん」



「そっか
もう洋介を挑発したりしないから」



彼は行ってしまった。
< 254 / 299 >

この作品をシェア

pagetop