育児ってパネェ!


ここまで来るともう、ばぶーが驚くとかすっかり忘れてました。


「コォラァッ! 噛んだら噛むぞぉっ!」


瞬間、私を見て固まったヒナ。

まるで私の背中に悪魔か何かが見えるかの如く「えぇっ」みたいに目をクリっとさせ……

ハッと我に返ったように身体を震わせると


ズザァッ!(逃げようとしたけど足が絡まって滑る)

シャカシャカシャカッ…!(フローリングを全速力で駆ける)


弟の部屋の隅っこで縮こまりました。


「フッ、これに懲りたら二度と俺の女に手ぇ出すんじゃねぇぞ」


どこぞのマフィアのように勝ち誇る私をいじけて見つめるヒナ。

私はヒナが可哀想だと思いつつも心を鬼にして、これでわかってくれるといいなぁと思いつつ驚く事もしないばぶーにミルクを飲ませ切ったのでした。


そして、次のミルクの時間。


「ヒナァっ!」


繰り返された戦い。


忘れてました、私。


ヒナはパネェ……



学習しない子だった。










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