素直になれないBestカップル
本当に俺はガキでその冷やかしがすごく嫌で恥ずかしかった。



それから藍を避けるようになった。



いつしか時は流れていって藍は《かなくん》と呼ばず《奏くん》と呼ぶようになった。


子供ながらに距離が離れたことを感じていた。



中学になると昔から可愛かった藍にますます磨きがかかった。


宿泊行事の夜の話題に藍が登場することがないくらいモテた。



誰かが藍に告白したって噂を聞くたびに胸がモヤモヤする。



その時かな…藍が好きって気付いたのは。



でも遅すぎた。



いまさらどう接したらいいのかわからなくて冷たくしてしまう。




< 10 / 22 >

この作品をシェア

pagetop