ソフトキャンディ



――――


私の部屋の前は康典の部屋





いつも寝る前にベランダで話していた。





でも今日は康典が出てこない



部屋の明かりはついているのに…




「康典~?」


試しに呼んでみたけど返事はない





別に約束してるわけじゃないからいいけど…




でも…






高校生になって1日目で、人って変わっちゃうのかな…?




なんだか寂しいな…










「…恵美?」


部屋に入ろうとしたら、やっと康典が出てきた。




自分でも嬉しそうな顔をしているのがわかる。




「お前明日はちゃんと起きろよ?おばさん困ってたぞ。」


よかった。



いつもの康典だ。






それからいつものようにしばらく他愛のない話をした。













あの高校に入らなかったら、私たちはこの時のままだったのかな…?



何も変わらず、今でも2人で笑っていられたのかな…?




それとも最初から、出会ったことが間違いだったのかな…?




私は今でもわからないよ…―――




< 13 / 34 >

この作品をシェア

pagetop