ソフトキャンディ
未紗に頼まれたように、午後からは別行動にした。
浜辺を散歩するという未紗たちを見送り、私と康典は海に入った。
「お前ちびだから溺れんなよ~!!」
そんな意地悪を言いながら、康典は私に大きい浮き輪を渡し、引っ張ってくれた。
「未紗たち上手くいくかなあ~?」
「いくんじゃない?晃も未紗のこと気に入ってるし。」
海にぷかぷか浮かんでいると、今までいまさらすぎて聞けなかったことも聞けるような気がした。
「康典はどんな女の子がタイプなの?」
突然の質問に康典は戸惑ってた。
「大人っぽい子がいいかなあ…」
遠くを見ながらそう言う康典は、なんだか寂しそうで…
今までずっと一緒にいたけど、そんな表情を見たのは初めてだったんだ。
そして康典の答えで私はかなり落ち込んだ。
少なくとも私は大人っぽくない。
でもこの答えさえ、康典は私のためだったんだね
私の気持ちを知っていたからこそだったんだよね…?