ソフトキャンディ



「恵美はまだモデルやってるんだな。」


「うん…。康典はどうしてここに…?」


「俺はこっちの大学通ってるから。」


「そうなんだ…」



会話が続かなかった。




昔は私の方が話すことありすぎていたのにね…





人は数年でこんなにも変わってしまうんだね…








「高校の時は…――――」
「私もう行かなきゃ!!」


高校と言いかけた康典の言葉を遮る。





今さら言い訳なんて聞きたくなかった。





いくら私を守るためだったからって、康典の行動で私が傷付いたのは事実





その事実がある以上、私は康典が許せない






それに康典を許してしまったら、今までのモデルとして生きてきた数年を否定したくなる。





だから、私は康典の言葉を聞けない…





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