カラカラライフリズム
エピローグ
一樹は、白いベッドの中で目を覚ました。
長い間眠っていたのか、
重力が何倍にもなって圧し掛かって来たように、
腕を動かす動作ですらも億劫だった。
腕に、注射針が刺さって、
それがガーゼやテープで固定されている。
点滴のチューブが、器具まで伸びていた。
透明な液体が、
ぽたっぽたっと一滴ずつビニールの袋の中に落ちる。
彼は、瞼を開けたり閉じたりを何度か繰り返してみた。