カラカラライフリズム
2、ロスト・チルドレンの昼食会
ばた……ばたたっ……ぴちゃっ……
……水の音が、うるさい。
光の仕業だ。
樋口は、合鍵で部屋のドアを開けた。
時間は深夜で、こんな時間の来訪者など常識では考えられないが、
そもそもこの部屋の主こそ彼の中では、
かなりの常識外れにランクされていたのでまあいいとする。
室内の明かりは消されていたが、
浴室の方から微かに明かりが漏れていた。
……畜生、あいつまたか。
樋口は靴を脱ぎ、無言で上がり込んだ。
そのまま浴室へ歩み寄る。