カラカラライフリズム
誰も中で入浴していない事は分かっていた。
言い換えれば、『確かに中に人はいるが、
その目的は入浴ではない』とでもいうところか。
「光、入るぞ」
部屋の主――須藤光は、
シャワーを出しっぱなしで浴室の壁にぐったりと背中を預け、
服のまま水を浴びていた。
だが、床の水たまりは赤い。
「……お前、またか」
足下に、小指ほどの刀身の小さなナイフが転がっていた。
その周りが、特に赤い。
言い換えれば、『確かに中に人はいるが、
その目的は入浴ではない』とでもいうところか。
「光、入るぞ」
部屋の主――須藤光は、
シャワーを出しっぱなしで浴室の壁にぐったりと背中を預け、
服のまま水を浴びていた。
だが、床の水たまりは赤い。
「……お前、またか」
足下に、小指ほどの刀身の小さなナイフが転がっていた。
その周りが、特に赤い。