カラカラライフリズム
樋口はさらにそれにうんざりしながら、

「シャワーがうるさいって言われてんの分かってるだろ?

ここは壁が薄くて音がほとんど筒抜けなんだ。

他人に気を遣えって、前から言ってるけど……」


「俺はねー、生きる為に切ってんの~!」


一つ前の小言への返事だった。

ああ、会話のキャッチボールが成立していない……。

いつも通りでも嫌なものだった。


何度検査しても反応は出ないが、
こいつは隠れて薬物を使用しているのではないかと、
時々本気で考えてしまう。


「矛盾してんじゃねぇのか?
生きるんだったら、こんな事しなくたっていいだろ。

ていうか、お前は一体何がしたいんだ」



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