カラカラライフリズム

談話室での会話

執行所の談話室で、進藤は貧乏ゆすりをしていた。

苛立っている様子が、目に見える。

彼は、何度もドアと腕時計を交互に見ては、溜息を吐いていた。

そして、


「……『寮に入れば遅刻は無くなるだろう』、
というお前の目論見は外れたな、樋口」


会い向かいに座っていた樋口が、
煙草を吹かしながら気まずそうに答えた。


「あー、これはあれだ。……光の仕業だろ。
大方メールを無視してるか、
一樹にちょっかい出して時間を忘れているか……」
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