カラカラライフリズム
 


男には、目隠しも口の拘束具も施されてなかった。


ただ、ベッドのような平たい台に縛り付けられていただけだった。


「おお、職業に貴賤はありませんでしたね。

申し訳ありません。ふふっ……」


晴喜は、その死刑囚を数秒で嫌いになった。


「しかし、あなたが私にどんな仕打ちをしようと、

私にとってそれは全く苦にはならないのです。


何故ならそれは、これが天からの試練であり、


天が私を必要としている証だからなのです」



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