カラカラライフリズム



戻ってきた一樹が建物の異変に気付いたのは、

二回目の爆発音が起こった時だった。

何事か、と中庭に出ると、煙が舞い上がり壁が崩れた跡が目に入った。
 

咄嗟に、記憶を手繰った。
 
確か光は、一つだけ爆発物を持っていた。

それを使ったとすれば、向こうでも何かあったのだ。

その上、音は二回聞こえた。
 

一樹は、駆け出した。


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