カラカラライフリズム
 


『敵』がいる事は、明白だった。
 
中の状況がどうなっているのか、光や晴喜の生死も分からなかったが、

自分だけ止まっているわけにはいかなかった。
 
その時だった。
 
少し離れた場所に、赤いものが見えた。
 
そこは、石畳が割れてぼうぼうに伸びた雑草の草むらだった。
 

倒れていたのは、晴喜だった。



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