カラカラライフリズム
「……何を言ってもどうにもならないぞ。
……所内どころか、執行庁中が反対してたんだ」
「だったら、どうして実行されるのよ!
こんなの、CPGを見殺しにするようなものじゃない!」
「そうならないように、人や物の出入りは、徹底して管理している。
絶対に、今度こそここは安全な砦になるんだ」
「そんな話をしているんじゃないわ!」
吉野は机を両手で叩いた。
ばん、という衝撃が掌から腕に伝わるが、気にしている余裕は無かった。
「そもそも……『絶対』なんて無い。
どうしてそんな事が言えるの?
だって、帰って来なかったじゃない、『純一』も、『和孝』も……!」
吉野は、数日前に殉職が発表されたCPGの名前を口にした。