カラカラライフリズム



「……もう死んだ奴だからな。あまり悪く言いたくはないが、


常に息が荒く、常に鼻の下を伸ばしていた。


あれが素の顔だとしたら、いっそ憐れまずにはいられない。


そう、まさにあれの外見や仕草は、変態をそのまま絵に描いたような男だった。


しかし顔も頭も悪いのに、一体どんな手を使ってあの地位まで上り詰めたのかが、


今でも不思議でならないのも事実だ……。


そこは評価するべきなのだろう。


が、とりあえずCPG、職員関わらず女子は皆、奴のことは忌んでいた……」


「こらこら、死者に鞭打つのはやめろよ……ぐふふっ」
 

樋口が、言いながら笑いを堪えている。
 

死んだヒヒ親父というのは、相当嫌われていたようだった。


いつにもまして、吟子の口がよく回る。


< 824 / 860 >

この作品をシェア

pagetop