カラカラライフリズム
吟子は、つんと澄ました顔で言った。
さっきまでは、にやにやと不敵な笑みを浮かべたり、うんざりしたようだったのに、
今は何を考えているのか読めない。
不思議と冷たい無表情だった。
彼女は基本的に、何か特別な事がなければずっとこんな顔をしているのだろうか。
まじまじと眺めていると、
「なんださっきから……人を見下ろして……」
直立の一樹と車椅子の吟子では、仕方のないことではあると思ったが、一樹はしゃがんで吟子に目線を合わせた。
「……今度は何だ。
私の顔が、そんなに珍しいか」
なぜか、余計に不機嫌になった。