カラカラライフリズム
樋口と一樹少年
――CPGの、一番遅い組が到着した。
なんでこんな中途半端な時間に、というのが最初の気持ちだった。
だが、どうやらこの悪天候で、予定よりも移動に時間がかかったらしい。
だったら、引っ越しなど延期にしてしまえばよかったのにと思うが、
臨機応変に融通を利かせられないのが国の仕事だ。
荷物の搬入の手伝いに樋口が呼び出された時、他の職員に担当しているCPGを応援に呼んでくれと言われた。
おう、と軽く返事をしたものの、困った。
(無理だ……)
光は絶対イタズラをする。
そして何より、彼は誰からも嫌われてる敵の多い男である。
こんな場には参加させられない……。
引きこもりの晴喜は、どうせ呼んだって来ないだろう。
(呼んで来そうなのは、一樹だけだな……)