カラカラライフリズム
「宮本一樹か……あのガキ、あんな大人しそうな成りして、
犯罪歴は『殺人』だってさ……」
同僚は、樋口の肩を叩いた。
「気に病むなよ。
別に、お前の選択は間違っちゃいないさ。
……どうせあいつは――最初から、人殺しだったんだから……
せいぜい、こっちは利用するまでさ」
現実が、重く圧し掛かってきた……。
樋口は、覚悟をした。
(……ああ、俺を許さなくていい、憎んでくれていい……)
CPGに課せられたのは、人の仕事ではないから。
それを強要している自分達だって、同じだ。
(ならせめて、一緒に生きよう)
地獄に落ちるのは、一緒だ……。