ゆき
とりあえず席につく。

私とまなは名字の名前順が遠い。

私は前から2番目の席だった。

前には同じ班になるだろうと推定できる子が座っていた。

話かけようか?

でもなんて?

友達になろう。

中学生にもなって?

馬鹿にされるかもしれない。

受け流されるかもしれない。



色々考えてるうちに担任の先生と思われる人が来て、

「入学式です。体育館へいきます。」

と言った。

30代前半くらいの優しそうな女の先生。




移動中、なんて声をかけようかずっと考えていた。
入学式の時も、ずーっと。
すぐ隣にいるのに、声をかけられないのがちょっと悔しい。

入学式が終わり、教室へと戻る途中に私は決意をきめて、

「友達になろう?」

と言った。

すると彼女は嬉しそうに、

「うん!」

って言ってくれた。

よかった、悪い子じゃなさそうだ。

「北村真麻穂。まあとか、まあちゃんとか、まさほとか。
なんでもいいからね。」

笑いかけると、彼女は笑顔でこくりとうなずいて、

「はるでいいよ」

とか細い声で言った。

なんかよくわかんないけど、

仲良くなれそう。。。だな
< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop