夢花
次の日、



いつものようにコーヒーショップに立ち寄った俺は、店内を見渡し、異変を感じた。



彼女がいない。



毎朝必ずいるはずなのに…。





「本宮さん、彼女に何か言ったんですか?!」



会社に着いた俺は、いの1番に本宮さんのデスクに向かった。



「な、なんだよ。突然。」



「いなかったんですよ。今朝、店に!」



本宮さんは首をかしげ、それからおもむろに話し始めた。



「確かに俺は彼女に話し掛けた。ついさっきだ。」



「なんて、なんて言ったんです?!」



あまりの俺の必死さに本宮さんは戸惑いながらも続けた。



「こ、今度みんなで遊びに行こうって言ったんだよ。」



「そ、そしたら?」



「う、う〜ん…。」



本宮さんは下を向き、困ったような顔をした。



「本宮さん!!」



バン!と俺はデスクを叩く。



「こ、子供がいるから…無理です。ってさ。」



え?
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