夢花
昼休み、俺は店先から中を覗き、彼女の姿を確認した。



やはり、いないようだ。



もう あきらめよう。



そう思ったとき、



「あら?こんにちは。」



背後から女性の声がした。



半信半疑で振り替えると、そこには彼女が立っていた。







「はい。どうぞ。」



俺は彼女に缶ジュースを手渡した。



「ありがとうございます。」



彼女は笑顔でそれを受け取る。



「ごめんね。まだ仕事中なのに。付き合ってもらって。」



「いえ。私もちょうど休憩中でしたから。」



店頭で偶然にも彼女に出会った俺は、彼女を近くの公園に誘った。



「話ってなんですか?」



「あ、あの…さ…、」



「はい?」



「名前…」



「え?」



「きみの名前、教えて。」
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