夢花
体を十分に暖めてからお風呂を出た私はさっきの男性に礼を言おうと、ロッジの中を探した。



さっきは切迫した状態で気付かなかったが、このロッジ、かなり広い。



風呂の向かい側には小さなキッチンとカウンターがあり、少し休憩できるようになっている。




その部屋を抜けると、今度は畳の部屋に入る。
そこにも男性はいない。



和室を抜けるとドーンと吹き抜けのリビングがあり、大きな木のテーブルと椅子が10脚置いてあった。



「コーヒーでもいかがです?」



突然の声に私はびくっと体を震わせた。



「あ、ありがとうございます。」



慌てて振り返ると、そこにはさっきの男性がコーヒーを片手に立っていた。



そしてコーヒーを受け取る。ふと、私の視線は、その奥の広いキッチンへと向かった。



どうやら他にも人がいるようだ。



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