好きっていえなくて・・・
「ねぇ、陽亮ぇ〜」
俺の周りにまとわりつく虫が1匹。
安藤って言う、やたらベタベタしてくる女。
つっても、同じクラスなんだケドな・・・
「邪魔。鬱陶しい。」
キッパリ言う。
「ふふっ・・・言うようになったじゃない・・・」
何様だよ?
「ベタベタすんな。」
「そんなにあの、柚木って子が好きなの?」
ドキッ
「・・・はっ?」
初めて安藤の顔を見る。
なんだか、自信に満ちた表情だった。
「でもあの子――」