好きっていえなくて・・・
「――・・・・」
いた・・・・
陽介は、窓カラ空を覗いていた。
あたしにはまだ気づいていないようだ・・・
ドキンッ・・・ドキンッ
「ょっ・・・陽介!!」
思い切って呼んでみる。
「―・・・ん?」
陽介はゆっくり、優しく振り返った。
ドキンッ!!
カツッ・・・カツッ・・・カツッ
ゆっくり、陽介のもとへ近づく。
「あれ・・・楓たちは??」
2人の姿が見えない・・・
「あぁ、何か探検だってさ♪」
クククッと笑いながらこたえる。
「また、新が?」
「うん♪」
やっぱり・・・
「まだまだ子供だねぇ〜♪」
「玲奈もあんま変わんねぇよ♪」
「あ、ひっど−い!!」
プクゥと膨れてみせると、
「ゴメン、ゴメン♪」
と笑いながら言う。