好きっていえなくて・・・


「――・・・・」

いた・・・・


陽介は、窓カラ空を覗いていた。

あたしにはまだ気づいていないようだ・・・

ドキンッ・・・ドキンッ

「ょっ・・・陽介!!」

思い切って呼んでみる。


「―・・・ん?」

陽介はゆっくり、優しく振り返った。

ドキンッ!!

カツッ・・・カツッ・・・カツッ

ゆっくり、陽介のもとへ近づく。


「あれ・・・楓たちは??」

2人の姿が見えない・・・

「あぁ、何か探検だってさ♪」

クククッと笑いながらこたえる。

「また、新が?」

「うん♪」

やっぱり・・・

「まだまだ子供だねぇ〜♪」

「玲奈もあんま変わんねぇよ♪」

「あ、ひっど−い!!」

プクゥと膨れてみせると、

「ゴメン、ゴメン♪」

と笑いながら言う。



< 263 / 309 >

この作品をシェア

pagetop