好きっていえなくて・・・


「ありがと♪」

先輩はひょいっと、あたしの手カラチョコをとる。

「へっ??」

「俺にでしょ♪」

「ちっ違います!!」

そう言って、チョコを取り返す。

チラッ

陽介の方を見ると、ちょっと不機嫌そうな表情だった。

うわぁ−陽介機嫌悪いよ・・・

「岡本にやるんだろ??♪」

先輩ニヤニヤしながらきいてきた。

ボッ

また顔が赤くなる。
ちょっ先輩!!
まだ言わないでくださいよ・・

こうなったら!!

「陽介??」

「ん?」

不機嫌そうだったケド、あたしが呼ぶと優しく返事をしてくれた。

キュンッ

って、ときめいてる場合じゃない!!

「あの、さ・・・」

「うん?」

すぐに言わなくても、陽介は急かさずに優しく待ってくれる。

「今日の・・・放課後なんだケド」

「うん」

「ちょっと、教室に残っててくれない??」

最後の方は一気に言った。



< 297 / 309 >

この作品をシェア

pagetop