好きっていえなくて・・・
球技大会
ダンッダンッダンッ・・・キュキュッ
シュッ・・・ファサッ
ピ―――――
「試合終了――」
「「キャ―――」」
バスケの試合終了の音と
女子たちの黄色い声が重なる。
「うっわぁ〜ねね、すごいコトになってるよ?」
騒がしい方を楓が指差す。
「ん?」
指さされた方を見てみると、
陽亮と愁司君のまわりには、
女子、女子、女子
タオルを持った女の子たちに囲まれている。
「ひゃ〜さすが陽亮先輩と、愁司先輩・・・すごい人気・・・」
陽亮と愁司君は、
学校の1、2を争うほどの人気。
そんな人気者がバスケなんかしていたら、
タオルを渡そうと女子が集まるのは不思議じゃない。