好きっていえなくて・・・


「人のコト言えないよ?」

笑いを堪えようとしても、
なかなかおさまらない。
左腕でお腹をかかえ、
右腕でびしょぬれになった男の子の方を指差す。

「ヒド・・・・・」

男の子は、ほっぺを
少し膨らませ、
反対方向を向いてしまった。

ぷっ・・・・可愛い・・・♪


「〜〜〜〜っ」

まだ笑っているあたしに鋭い視線をおくり、

「俺はい−の!だケド、君は女の子でしょ?」

と少し赤い頬で、
頭をくしゃっとする。

ドキッ

人の・・・温かい体温が気持ちいい。



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