君のキオク、僕のキオク
今日も、琉矢の一歩後ろを歩く。多分クセなのだろう。

琉矢と言葉をかわす。くだらないいつもの会話。

だけど、胸がほっこり温かくなる。こいつといると。


左側には黒い路地がある。そこに差し掛かったとき、琉矢に声を掛けた。

琉矢が振り向く。あいつの顔を見ると、ちょっと胸が高鳴る。

これは、恋というのだろうか。


次の瞬間、左側から強い力を受けた。

人の感触。大きく柔らかい肩の感触。身に覚えがある。

そんなこと思う間もなく、道路にすっ飛ばされた。

車道ぎりぎりを歩いていたから。


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