君のキオク、僕のキオク
立ち上がろうとして、カバンに足を取られる。

トラックの走行音とヘッドライトの明かり。

ああ、轢かれる。そう思った。意外と冷静に。

琉矢が走ってくる。手を伸ばして。

来るな。来るな来るな来るな。

だけど、体が言うことを聞かない。琉矢に手を伸ばす。

激しいブレーキ音。
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