君がいたから
「女、名前は?」
「魅冬。そっちは?」
「御坂泰。」
「ダイちゃんか…」
ちゃん付けされたことが嫌みたいで顔をしかめたダイちゃん。
「ハァ…」
む!ため息!
「ダイちゃんは暴走族的なもの?」
「暴走族的っていうのがよくわからんが族だな。」
「幹部?」
「ああ。」
ダイちゃんは警戒心というものがないのだろうか。
「ダイちゃんは『黒龍』のメンバー?」
「は?」
「ステッカー。バイク。」
「ああ。」
ダイちゃんが乗ってたバイクにここら辺のトップに君臨する『黒龍』ステッカーが貼ってあった。
「黒龍に副はいないんでしょ?」
黒龍には副総長がいないって聞いたことがある。
「今はな。幹部の強さは同じくらいだからな。」