18+16=結婚
純が、起き出す少し前

洗面台の鏡で、念入りに支度をしている、女の子がいた。
女の子の名前は、本田 春香。
純が、子供の頃に結婚の約束をした、女の子だ。
その子は、美人系と、かわいい系とで言うなら、かわいい系。
髪型は、恐らく今流行りで無いであろう、ポニーテール。
真新しい制服を着て、ウキウキで、顔の手入れをしていた。

「よし!バッチリ」

春香は、そう言って急いで、両親のいる台所に向かった。

「ネ~ネ~、パパ、ママ見て!バッチリでしょう?」

春香は、両親に見てもらい、おかしな何処がないか確認してもらいたかったのと、自分の新しい制服姿を、見てほしくて言った。

「春香~最高にかわいいよ~」

春香のお父さんは、春香に甘々だ。新しい制服姿を見せられたら、誉め言葉しか出ないのであった。

「うん、うん、かわいいよ春香。髪型も決まってるよ!」

と、春香のお母さん。春香に、適当に言っている訳では無い。母親として、これなら世間的にも問題無いとか、瞬時に考えて言っているのであった。

「でも、今日は入学式じゃ無いだろ?」

と、春香のお父さん。
春香の為、仕事を休んでまで、入学式に参加する予定にしていたので、よく覚えていたのだ。

「今日は、始業式の日なの、お兄ちゃんに、制服姿、早く見せたいの、だから、今から、お兄ちゃんの家に行くの。」

春香は、確実に早く純に制服姿を見る為、始業式の朝と、考えついて、それで準備していたのだ。

「お兄ちゃんて、純君の事だよな~?」
春香のお父さんは、ちょっと、動揺しなが言った。

「そうだよ!じゃあ行って来る」

春香は、慌て玄関に向かった。

「春香~!ご飯は~?」
と、お母さん。

「すぐに帰ってくるから~」

と、喋りながら靴を掃き、出掛けて行った。
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