18+16=結婚
ピンポーン
純の家のインターホンが鳴った。
純の家は、小さなアパート、そこに母親と二人暮らしだ。

「誰だ~?こんな朝早く~!」

純は、ご飯を口に入れた直後だった。しかし、そのまま玄関に向かった。
ガチャンと、扉を開けた。

「お兄ちゃん!オハヨー!」

春香は、元気に朝の挨拶
「春香?!ゴホン、ゴホン」

純は、ビックリした。
春香は、昔からよく家に来ていたから、朝から来る事自体は、珍しい事では無い。
しかし、子供の頃の夢を見た直後だった為、頭が混乱して、ご飯を詰まらせ咳き込んでしまった。
「お兄ちゃん、大丈夫?」

心配する春香

「ウ~ン」
苦しむ純

「春香ちゃん、オハヨー、相変わらず元気ね!あ、高校の制服だね?かわいいね~!」
純のお母さんは、春香に挨拶。
苦しんでいる純を、ほっといているような態度だったが、何も言わずコップ一杯のお茶を渡した。
純は、一気に飲み干し、少し落ち着いた。

「それより朝からどうした?」

純は、咳き込んでいる苦しさはだいぶ収まった。

「見て、見て!!お兄ちゃんの学校の制服だよ!お兄ちゃんに、早く見てもらいたくて着てきたの」
両手を広げて、制服を伸ばした。

「ア~そう!」
咳き込んでいる苦しさもあり、そっけない態度の純。

「え~!それだけ~?」
不服そうな春香

「ア~そうだな~?!かわいいよ春香」
と、純

「やった!あんまり気持ち、こもって無い気もするけど、咳き込んで苦しいみたいだから仕方ないね」
そう言って一応は満足した春香

「それにしても、朝から、騒がしい奴だ。それに今日は始業式の日だぞ、入学式の日になったら、嫌でも見るようになるだろ!」

純は、春香とのいつもの調子を、取り戻していた。

「なによ~!その言い方!早くお兄ちゃんに新しい制服姿見せたかったし、それに、早く一緒に登校したいのに~!」

春香は、いつもこんな調子で、純にベタベタだ。
純も、悪い気はしていないが、流石に毎日はキツイ時がある。
小中学校も一緒で、更に高校迄一緒と聞いた時、いい加減勘弁してくれと、頭をよぎったのも事実だ。

「また、お前と一緒に登校か…」
と、純

「嬉しいでしょう!お兄ちゃん!」

と、笑顔の春香
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