Youthful days

そして出会った

春の心地よい風が私の髪をなびかせる。
桜がヒラヒラと舞い散る中、
今日も君を想っている。

城崎リカ
ごく普通のどこにでもいるような女子高生。
そして、私には2こしたの妹がいる。
まさか、この妹が恋のライバルになってしまうなんて
思いもしなかった。

「リカーあたしら同じクラス!4組だよ~っ」
遠くからものすごい大きい声で私と同じクラスだったことを伝えてくるのは、私の小学校時代からの親友、矢吹有紗。腰のあたりまで伸びた髪をいつもポニーテールにしてくくっているのが、有紗の特徴。
そして有紗は、誰よりも優しい子だった。

「有紗、相変わらずテンションはいつものままだねぇ~、よし!教室入ろ!」
私たちの高校は教室から海が見える、そんなところに建ててあった。
4組の教室は、その海と砂浜が全体的に見える場所にあった。
「海、キレイだねぇー。」
本当に見惚れるほど、キレイな海だった。
「あたしら、4組になったことに感謝だね!」
4組の教室には、もう大勢の生徒が集まっていた。
友達作りをするもの、仲のいいグループなのか、大笑いしながら5人ぐらいで話をしているもの、とにかく色々な人がいて、なんだか戸惑ってしまった。
仲にも一番目立つあの人は、本当にこの組なのだろうか。
背が高く、色黒で何よりも笑顔が可愛い。
私のタイプ中のタイプだった。
基本的に私は、ギャル男系より爽やか系男子を好む。
密かに私は、あの人に一目ぼれしていた。

「リカ?さっきからボーっとしてない?大丈夫?」
本当、私はあの人に夢中だった。
「ごめんごめん。行こ!有紗。」
結局、有紗には、何も言えなかった。






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