自転車の彼
「寂しいこと言うね」

背後で聞き覚えのある声がする。



『あら、海斗君!早速お願いね♪』



気持ち悪い猫なで声で話すお母さんを睨み付け必死の抵抗を試みてはみたが、無意味。



結局、お母さんの強引な推し進めで私と海斗の生徒と家庭教師の関係が始まった。


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