悪魔と時間
「そんな事でいいのか」


悪魔と名乗る男は、私を抱えると、窓を開けた。


「ちょ、ちょっと待って」


まさかと思いながらも静止する私を無視して窓枠に足をかける。


「・・・・」


言葉にならず、目で訴える私をあざ笑うかのように、窓枠を蹴り空へ身を委ねる。


落ちると思って目を閉じて衝撃に備える。


衝撃に備えたところで、良くて骨折だろう。
< 23 / 74 >

この作品をシェア

pagetop