悪魔と時間
「子供扱いするなよ」


そう言いながら照れる正樹は本当に可愛い。


かわいいと、言われたくない年頃だから、その辺は言わないでおく。


「ごめん、ごめん」


手をどけながら誤る。


「今日のおやつは…」


正樹は冷蔵庫を開けながら独り言を言う。


「宿題してから食べなさいね」


母のメモを指差しながら言う。


「おねーちゃんは?」


「・・・食べたら宿題しなさいね」
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