悪魔と時間
「俺が言ってるのは説明書のことだ」


「説明書を読んでいたらあんたは現れてないわ」


そう、説明書さえ読んでいれば今こんなにこいつの存在で悩むことなんてなかった。


「あぁ、そうだったな」


悪魔は不機嫌にそう言うと、私を軽くあしらい、説明をはじめた。


やたらと長く、次第に未来も飽きて、ついうとうとしかけた。


ちょうど、日本史の授業のような感じだ。
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