悪魔と時間
「寒…」


4月とはいえ屋上はまだ肌寒い。


「文句言わない。早く食べないと昼休み終わっちゃうよ」


未だにお怒りモードの千夏に促され座る。


「ごめん……って言うか何で怒ってるの?」


お怒りの理由を知らなければ謝りようがない。


「今日、未来の家に行ってもいい?」


凄まれながら聞かれれば頷くしかない。


首を縦に振ったことを確認すると、千夏はいつもの表情に戻り、さっき買ったパンに手を伸ばす。
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