悪魔と時間
「千夏、私先に寝るね。正樹ももう寝なさい」


明日が、休みというけともあり、動こうとしない正樹に強くは言わない。


電話で「今日は帰れない」という母に言われたとおり、再度戸締まりを確認する。


「圭一君がいるから安全ね」と言う母にやつが一番危険だとは言えず、曖昧に相づちをうって電話を切ったのはほんの1時間前のこと。


悪魔は、私といとこ。


正確には正樹といとこと言う設定になっている。


仕事でイギリスに滞在している両親と一緒に暮らしていたが、1人、帰国して家に居候することになっている。
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