悪魔と時間
「カイン様、大丈夫ですか?」


「あぁ、だいぶ回復した」


心配そうに様子を伺う使い魔は、カラスの姿をしている。


俺が血を分け与え、もう100年ほど前に、使役に下した。


「いっそのこと契約を破棄されてはいかがですか?」


未来に、一度した契約は破棄できないと言ったのは嘘だ。


互いに同意すれば、それは可能。


ただ、一度契約を破棄すれば二度と契約することはできない。


「大丈夫だ・・・・それにあれは巫女の血筋」


しかも隔世遺伝で強くその傾向が表れている。


手放すのは惜しい。
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