G R E E N


『………もしもし。部長?』

「うん。なんか思わず、電話しちゃった。」

『そっかぁ。なんかさ、大変なことになっちゃったよ…』




それからミヤ君はぽつぽつと言葉を落とすように話し出した。

謹慎なってしまったメンバーは退部しようと覚悟したこと。

顧問には退部ではなく、態度で示せと言われたこと。

部長である亮平君が涙を見せたこと。

それを見て自分も涙が止まらなかったこと。





わたしはただ聞くことしかできなかった。

ミヤ君が弱音をはくのは初めてで、こんなに弱ってる君に出会うのも初めてで。

…傍にいたい。
そう思ったんだ。




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