G R E E N


「それじゃ、私も言えないよ〜。」

『え〜、言えよ!俺らの仲じゃん!?』


…そう言われてもなぁ。

でも、ここまで来て気付いてもらえてないなら、言わなきゃ伝わらないのかな?

てか、やっぱ本当は気付いてるんじゃないの?

自分で言うのもなんだけど、私はわかりやすい。


ミヤ君を好きだと気付いたあの日から、笑顔が増えた。

毎日がキラキラしてた。

君からの電話やメールが嬉しくて、着信の曲もミヤ君だけ、みんなとは違う。

携帯のランプだって、君の着信を知らせるときはピンクに光る。

そんな時はいつだって気持ちが1センチ浮き上がるような気がした。



君のサッカーを頑張ってる姿を見て、わたしも吹奏楽を頑張ろうと思えた。

…君が辛いときには、誰より最初に気付いて傍にいたいと思った。


わたしの毎日は、息の白くなる朝も木漏れ日の揺れる昼も風が冷たい夜も…ミヤ君で溢れてた。





そんな私の変化にミヤ君は本当に気付いていないの?




.
< 118 / 255 >

この作品をシェア

pagetop