G R E E N
『…あー、もうやばい。ハマりそう。』
「もう!せっかく話してたのに!」
『なに?イヤだった?』
そう言っていたずらっぽく笑うミヤ君はやっぱり…ずるい。
『まっ、俺もいきなりごめんね?そろそろ帰ろうか?』
「…。ちょっとまだ帰りたくない!」
『もーわがまま娘は!遅いから帰るよ?』
「…はーい。」
私はちょっとふて腐れた。
まだ一緒にいたいのに。
でも、私がわがままを言ってもちゃんと叱って家に帰してくれる君だから、安心してわがままが言えちゃうんだ。
これが、このまま『いいよ。』って何でも許してくれる人だったら、私は見損なっちゃうだろう。
ミヤ君が私と一緒にいたいと思ってくれているのは…わかってる。自惚れかもしれないけど。
でも遅くなったりするのを心配して、『帰る』って私を叱ってくれるんだ。
そんなミヤ君が大好きだった。
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