G R E E N



それからしばらくして…

改札から出てくるミヤ君が見えた。


学ランを緩く着て、腰パン。
今日はボーダーのタンクトップにグレーのセーターを着てる。
いつもはベージュなのに。



私も…グレーのセーターだ!

お揃いみたいで、つい嬉しくなる。



『お待たせ〜♪』

「いいえ♪てか、今日のセーター一緒ぢゃん!」

『なんだよ!パクんなし!』

「私が先だもん!パクったのはミヤ君でしょ!」

『はいはい、そんなに俺が好きなのね?もうグレーは着ないわぁ。』



そんなこと言って、この冬、ミヤ君はグレーのセーターをずっと着てた。

でもそれはちょっと先のお話。





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